立ち行かないフリーランス 仕事ゼロでも固定費重い

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自粛要請で活躍の場を奪われると、たちどころに生活は逼迫する。

安倍首相が緊急事態宣言を出した4月7日、ベリーダンサーの山本和泉さんのスタジオ(横浜市)は休業に入った。

山本さんはインストラクターを経てスタジオを3つ運営するまでになった。だが、新型コロナウイルスの感染拡大でそれが暗転。インストラクターはレッスン1時間で5000円ほどを得ており、これを掛け持ちして生計を立てるダンサーも多い。2月末からスポーツクラブやカルチャーセンターでの仕事が次々とキャンセルになったが、キャンセル料ももらえない。

「支援策のニュースに一喜一憂しました。私たちは雇用されてないけど、事業者というほどでもない。適合するものがないんです」

通ってくる生徒のため、悩みながらもスタジオを開けてきた山本さんだったが、緊急事態宣言が出ると知り、閉める決心がついた。

3月12日、山本さんは日本ベリーダンス連盟の代表理事として、俳優や音楽家、落語家らの代表たちと厚生労働省での記者会見に臨んだ。政府は2日前、小学校などの臨時休校のために仕事を休んだ保護者に対し、フリーランスには1日4100円を給付すると決めた。雇用労働者を有給で休ませた会社への補助上限(8330円)のほぼ半額。「私たちはこの仕事で生計を立てている。雇用されている人と差のない保護を」と、山本さんは訴えた。

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