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地方銀行 崖っぷち マイナス金利政策が最後の一押しに

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マイナス金利政策など日本銀行の大規模金融緩和策が続く中、地方銀行はその歴史的役割を終えつつある。求められるのは、大胆なパラダイムシフトだ。

金融商品の競争力は、品質(商品の先進性や提供の早さ)と価格(金利や手数料)にある。財務体力が低下した銀行の金融商品は、競争力が劣化しかねない。日本の地銀の収益は危機的水準まで低下しており、近年は地銀の提供する金融商品が大手行に比べ劣っているとの声を聞くことが多い。

国際比較で見ると、確かに日本の地銀の収益性は極めて低い(図表1)。比較に用いた銀行群は、G-SIBs(国際合意で指定されているグローバルなシステム上重要な銀行)の27社。米国・英国・欧州・中国の地域ごとに図へプロットした。日本の銀行群は、G-SIBsに指定されている3大銀行グループ、その3社を含む大手10社、S&Pが格付けをしている地銀13社、そしてゆうちょ銀行の四つだ。

[図表1]
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図の縦軸は、税前当期純利益ベースの総資産利益率(ROA)。横軸は、S&Pが収益力分析に用いる収益バッファ率だ。収益バッファとは、通常ベースの損失を補填する収益力を測定するもの。貸倒引当金控除前業務利益から一過性の損益(株式売買損益やリストラ費用、訴訟費用など)とS&Pが想定する各行の通常ベースの貸倒損失額を控除したものである。収益バッファ率は、これをS&Pの定義によるリスクウエート加味後の各行のリスク資産額で割った数値である。この数値が高ければ損失吸収能力が高いといえる。

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