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起業するのは20年前よりずっと簡単だ スタートアップのカリスマ孫泰蔵氏に聞く(2)

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インターネット黎明期の1990年代から数々の起業に携わってきた孫泰蔵氏にベンチャー起業を聞くスペシャルインタビュー。第2回は、日米のスタートアップ(ベンチャー起業)環境の違いについて語る。

(2017年2月18日号インタビューを再構成)

「サハラ砂漠でオアシスを見て、日本のスタートアップ育成に足りないものがわかった」(撮影:大澤 誠)

特集「今、ベンチャーの技術を「結集」させる意義」の他の記事を読む

──課題解決のためにスタートアップにフォーカスする理由は?

高度経済成長の頃から、日本は大企業がイノベーションを生み出す主体だった。米国も昔はそうだったが、90年代になってシリコンバレーという新しい成長モデルを生み出した。大企業が太刀打ちできないスピードで、スタートアップがどんどんイノベーションを起こしていく。その過程でグーグル、アップル、フェイスブックなどが爆発的に伸びた。

この部分の重要性に気がついているのは米国だけではない。シンガポールでは、行政がベンチャー支援にものすごく積極的。技術革新の妨げになっている規制を変えようとなったら、3カ月もすると法案が通ってしまうくらいスピードが速い。

言ってみれば、国自体が一つのベンチャー企業みたいな印象。役人たちも自分の担当している部門・分野の経済成長をどれくらい促進できたかで評価されるような部分があって、評価を少しでも上げるために、自らどんどん動く土壌がある。

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