韓国の海運大手が破綻で運賃急騰、物流も混乱 郵船など日系3社含む戦略提携から離脱も
需給好転で一時急騰した運賃も頭打ち。物流の混乱もしばらく続きそうだ。
韓国最大手の海運会社・韓進(ハンジン)海運のコンテナ船が各地で入港を拒否され、1カ月以上にわたって海上での停泊を余儀なくされている。
異常事態が起きるきっかけとなったのは、韓進の経営破綻だ。同社は8月31日、自力での再建を断念し、日本の会社更生法に相当する「法定管理」に入った。
コンテナ事業は一定の航路を定められたスケジュールに従って運航し、不特定多数の荷主から多種類の貨物を引き受けて輸送を行う。コンテナ船腹量で世界7位、シェア約3%の同社は2011~13年に3期連続で営業赤字となったが、不採算船の処分など構造改革を実施し、14~15年は黒字化した。
だが一息ついたのもつかの間、コンテナ市況のさらなる悪化が同社を追い詰めた。中国発北米西岸向けコンテナ運賃は、12年8月の2700ドル(40フィートコンテナ当たり)をピークに下落トレンドが続き、15年の平均は同1500ドル、16年1~9月平均は同1100ドルまで落ち込んだ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら