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加藤紘一の挫折と自民党の変質が映す共通点 党内リベラル派の衰退と運命をともにした故人

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自民党でリベラルの旗を掲げ続けた加藤紘一元幹事長が9月9日、死去した。77歳だった。

外務官僚から政界に入り、大平正芳首相の下で官房副長官を務めてから頭角を現した。官房長官、自民党の政務調査会長、幹事長など要職を歴任し、「首相に最も近い政治家」といわれたが政権の座は遠かった。晩年は自民党の右傾化とリベラル勢力の衰退を嘆いていた。保守とリベラルが切磋琢磨してきた自民党政治は、リベラル派の弱体化にどう向き合うのか。答えが見えない中での加藤氏の死去である。

1990年代半ばだったと思う。パソコンが普及し、政治家も使い始めた。漢字への変換ミスが話題になった。加藤氏が得意げにこう話していたのを思い出す。「パソコンでカトウコウイチと打つと、『加藤好位置』となるのだよ。私が『好位置』を占めているということかな」。自分が首相の座にもう一歩のところにいることをアピールしたかったようだ。

確かに橋本龍太郎首相の下で党ナンバー2の幹事長を務め、後継の小渕恵三首相とも当初は良好な関係にあったから、次期首相の座は視野に入っていた。ところが政界では「一寸先は闇」である。小渕氏に対抗し、盟友の山崎拓氏とともに総裁選に出馬した頃から、加藤氏の先行きが怪しくなってくる。

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