東大「異才発掘プロジェクト」の看板を替えた真意 ROCKETからLEARNへ、挑み続ける居場所づくり

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子どもが笑って過ごせる場所をつくり続けたい

今後のLEARNの青写真をどのように描いているのか。そう尋ねると、中邑氏はきっぱりとこう言った。

中邑賢龍(なかむら・けんりゅう)
東京大学 先端科学技術研究センター 人間支援工学分野 教授。重度の知的障害や重複障害のコミュニケーション支援研究、ICTを活用した学び支援研究、学校教育になじめない若者の支援研究などを行っている。著書にLEARNに結び付く現代の教育課題について述べた『どの子も違う 才能を伸ばす子育て 潰す子育て』(中公新書ラクレ)などがある

「どうなるかわかりません。僕の心の中にはないわけではないけど、それを口にしてしまったらおしまい。僕が軸をつくってしまうと、『そこから外れたらダメ』と思わせてしまう。よく『引きこもりの子を何人変えるのか』など目標を期待されますが、引きこもりは悪くないし、そもそも子どもを変えようと思っていません。僕たちは、子どもが傷ついて悶々としているのが嫌なんです。子どもたちがニコッと笑って過ごせる場所ができたらそれでいい。そんな場を面白く続けていくだけです。社会から見たら理解しにくいプロジェクトかもしれないけれど、それでも応援してくださる方がいる。東大という名前があるからできる活動があり、それを活用するのが僕の今の役割かなと思っています」

子どもたちがそれぞれ個性を発揮できるよう、多様な学びの場を提供するLEARN。今後どのような展開が生まれていくのか、注目したい。

(文:吉田渓、写真はすべて中邑賢龍氏提供)

制作:東洋経済education × ICT編集チーム

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