GMOイエラエが38時間の激闘を制して3連覇、世界中のホワイトハッカーが集結して腕を競う「DEF CON(デフコン)」の凄みと本当の価値
38時間にも及ぶ過酷な頭脳戦を制し、全27問を完全制覇するという圧倒的な結果を残したGMOイエラエ。今回は、現地で激闘を繰り広げたメンバーである渡部裕氏と小田切祥氏、養田篤也氏、水野沙理衣氏の4人に3連覇達成までの軌跡について聞いた。

世界最高峰の舞台を目指し続ける理由
同社の前身であるイエラエセキュリティは、2011年に脆弱性診断専門会社として設立された。設立当初から、CTFで培った技術やノウハウが、ペネトレーションテスト(侵入テスト)などの実業務に直結するという信念が、組織のDNAとして組み込まれている。
2022年にGMOインターネットグループに参画後、2023年には脆弱性研究調査チームとしてGMOイエラエの名の元に、国際的なCTFへの挑戦はさらに本格化した。
「CTFでは、実際の業務に近い課題が出されます。そのため、CTFに積極的に参加することによって、エンジニアが育つというメリットがあります」と高度診断部高度診断課の養田氏は語った。CTFは技術研鑽の場として重要な位置付けとなっているのだ。
DEF CONを選んだのはもちろん世界最大級のイベントだからだが、そもそもクラウドのみを題材としたCTFがあまり開催されていないという。そのため、GMOイエラエの業務との親和性が高く、かつ世界的な権威を持つこの大会は、彼らにとって最適な舞台だった。
「GMOイエラエは技術力でアピールしている一方で、2022年当時は、わかりやすい外部の成績が古いものばかりでした。過去の栄光にすがるのではなく、最新の技術力で実力を証明したほうがいいのではないか、ということでCTFに挑戦し始めました」とチームのキャプテン的な役割を担った高度診断部高度診断課のシニアエンジニアである渡部氏は当時を振り返った。
今回の挑戦には、現地参加の4名と日本からのオンライン参加メンバーを合わせ、10名が参加した。高度診断課だけでなく、クラウドセキュリティ課の小田切氏やオフェンシブセキュリティ部ペネトレーションテスト課の水野氏も集結している。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら