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「SWIFT排除の威力 中銀制裁が切り札に」

麗澤大学教授 中島真志

欧州連合(EU)および加盟国のフランス、ドイツ、イタリア、そして英国、米国、カナダは2月26日、国際的な金融情報通信ネットワークであるSWIFTからロシアの主要銀行を排除する方針で合意した。国際金融の専門家に、その意味とインパクトについて聞いた。
なかじま・まさし 1958年生まれ。日本銀行、国際決済銀行などを経て2006年から現職。著書に『SWIFTのすべて』など。

──SWIFTからのロシアの銀行の排除は、ロシアに対する最も強力な金融制裁の手段と目されています。

SWIFTは、国際的な資金取引などに関するメッセージを交換するサービスを、国際的な情報通信ネットワークによって提供している組織だ。世界200カ国以上、約1万1000の金融機関を結んでいる。

SWIFTは国際的な銀行網や決済システムを支える基本インフラとして世界の金融機能を支えている。

SWIFTからの排除が経済制裁の手段として選ばれたのは、SWIFTが独占的なサービス提供者であるからだ。SWIFTから除外されると、国際的な資金決済ができなくなる。

──これまでに実例は。

国際テロ組織「アルカイダ」の送金ルートの洗い出しに際して、SWIFTの情報が活用された。核開発を進めるイランに対しては、同国の銀行をSWIFTから締め出すことにより、経済制裁が実施されてきた。

──ロシアへの経済制裁は実効性を持つのでしょうか。

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