NTTデータ、「海外1兆円」目標を捨てて見えた復活 「返り咲き副社長」が語る、世界5強入りへの道筋

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海外事業が急改善しているNTTデータ。アクセンチュアなど、世界の上位勢に食い込むための次なる策は。立役者の西畑一宏副社長を直撃した。

欧州地域ではITサービス子会社を統合したNTT DATA EMEALを新設、グループ連携を強化する施策に邁進してきた。写真はスペイン・マドリードにあるNTT DATA EMEALの拠点(写真:NTTデータ)
ITシステム構築などを手がけるNTTデータの業績が好調だ。2月4日、2022年3月期決算の業績見通しを上方修正し、売上高は2兆5400億円(前期比10%増)、営業利益は2150億円(同54%増)とした。
背景には海外事業の急改善がある。2022年4~12月期の実績では、売上高が前年同期比16%増、営業損益が260億円の黒字(前年同期は27億円の赤字)だった。不採算事業の売却など構造改革を進めた結果が出ており、利益ベースで長らく「お荷物」だった海外事業は全社を支える屋台骨の一つに変貌しつつある。
次なる目標に掲げるのは、ITサービスの世界シェアで「トップ5入り」することだ。アメリカの調査会社・ガートナーによれば、NTTデータは世界シェアの1.9%を占め、2020年時点では世界6位(2019年は8位)。この順位を2025年までに5位以上に押し上げるべく、アメリカのIBMやアクセンチュアなど上位勢に挑む。
とはいえ、競争は熾烈だ。NTTデータで海外事業を率いるのは、同領域の立て直しのため2020年6月に顧問から副社長へと「再登板」した異例の経歴を持つ西畑一宏氏。今後の戦略について詳しく聞いた。

マーケットがいい方向に転んだ

――海外事業の業績が好調です。

構造改革の効果が出ている。テコ入れした分がよくなるのは当たり前だが、それ以上に数字がよくなっている。

新型コロナウイルスの感染拡大でDX(デジタルトランスフォーメーション)の需要が高まり、マーケットがいい方向に転んだ。受注と売り上げが計画を上回り、しっかりと利益が出ているのはいいサインだ。

――副社長に再就任されてから構造改革に着手されました。

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