アメリカの決済大手・ペイパルHDの傘下に入り、新たなスタートを切ったペイディ。日本で勃興し始めたばかりの「BNPL」市場をどう切り開くのか。
経営上のあらゆる懸念を払拭できる
――ペイディがペイパルから得られる「勝つためのリソース」とは何ですか。
ペイディ 杉江陸社長:決済のビジネスでいちばん必要なのはお金。規模が大きくなればなるほど、ものすごい量の運転資金が必要になる。加盟店のECサイトで決済された金額は、われわれが一括で加盟店に支払う。
例えばアップルでは24回払いを提供しているが、日本で売っているiPhoneの一定割合を2年分、全額いったん立て替えなければならない。これは大変なボリュームになるが、(ペイパルのお金を使えれば)何の心配も要らなくなるわけですよ。しかも資金調達コストもほぼゼロ。
われわれがIPOして、例えば1000億円増資したら、ものすごい希薄化になってしまう。株主からしたらとんでもない話。では銀行から1000億円借りようとなっても、われわれの企業規模ではそれなりの金利になる。一方で、ペイパルに貸したいところは山ほどあるから利率も低くなる。(ペイパルと組めば)あらゆる懸念がすべて払拭される。
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