積水ハウス前会長が「反旗」くすぶる地面師事件の余波 和田前会長が現経営陣全員の交代を求める株主提案を公表した

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積水ハウスの和田勇・前会長らが記者会見し、「新しい積水ハウス」を訴えた(撮影:大澤 誠)

「隠しに隠している。何かうごめいているものがある」

55億円をだまし取られた地面師事件をめぐる現経営陣の動きについて、積水ハウス前会長兼CEOの和田勇(いさみ)氏はそう語る。

和田氏は2月17日、都内で記者会見を開き、積水ハウスの現経営陣に対して株主提案を行うと発表した。例年4月に開催される定時株主総会で、和田氏を含む4人の社内取締役と7人の独立社外取締役、計11人の取締役選任を求めるという提案だ。なお、和田氏自身の会長や社長への復帰については明言を避けた。

会見の冒頭、和田氏は、会見にも同席した勝呂文康取締役から「この1月に、今の積水ハウスはにっちもさっちもいかない。こんなことをしていたら、2万4000人いる社員がおかしくなる」と直訴され、積水ハウスのガバナンスを立て直すために立ち上がったと説明した。

勝呂氏は、2018年2月に和田氏が会長を退任する直前まで、和田氏肝煎りの国際事業を担当していた人物だ。

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