「発着枠を有効に使い、利便性の向上や訪日外国人の送客による地域への貢献につなげたい」。日本航空(JAL)の赤坂祐二社長は2019年11月の路線計画発表会見で抱負を述べた。
JALは、20年3月末から羽田空港を発着する国際線の運航便数を1日12便加え、計34便にすると発表。このうち9便はホノルルやモスクワなど、すでに成田空港で運航していた路線からの移管で、ロサンゼルス、中国の大連、上海の3路線が1便ずつ純増する。
羽田は、国際線の玄関とされてきた成田に都心へのアクセスで勝り、航空会社の路線開設・増便需要が増している。そこで都心上空の空路が見直され、20年から混雑時間帯の発着枠を拡大。計50便分が増枠され、JALは国土交通省から競合でANAホールディングス傘下の全日本空輸(ANA)とほぼ同数の発着枠を配分された。
JALは今回の発着枠配分に期待してきた。10年の経営破綻で救済措置を受けた経緯から、近年は羽田発着枠の傾斜配分など、拡大戦略を国から制限されてきた。以降、ANAは成田も活用し国際線の路線網を一気に拡大。16年度にANAに逆転されて以来、JALは国際線旅客数で後塵を拝している。

今回、羽田に多くの路線を移管することで、年間を通して単価・搭乗率が一層安定かつ向上すると期待される。羽田路線の拡充で収益性を強固にすれば、発着枠に余裕のある成田などでANA同様に拡大戦略へ舵を切れる。赤坂社長も「成田空港を新路線に挑戦していく拠点にしたい」と意気込む。
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