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ユニ・チャームのおむつ戦略 元気な高齢者向けで独走

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本格的な高齢化社会が到来し、国内で大人用紙おむつの市場が伸びている。首位を独走するユニ・チャームの戦略とは──。

本誌:若泉もえな
写真:薬局の大人用紙おむつ売り場には、「ライフリー」ブランドの商品が大量に並ぶ

4月下旬の土曜日昼下がり。都内にある葛西臨海公園で、多くのお年寄りたちがウォーキングポールを使いながら、青空の下で楽しそうにはつらつと歩いていた。

ウォーキングの体験会を主催したのは、大手日用品メーカーのユニ・チャーム。認知症予防をうたって2016年秋に始めたイベントで、今回は応募者の中から選ばれた平均年齢70歳の58人が参加。一般の参加者たちに交じり、同社の高原豪久社長と夫人も一緒に汗を流した。

実はこのウォーキング体験会は、同社が販売する大人用紙おむつ「ライフリー」の宣伝活動の一貫でもある。葛西臨海公園をぐるりと一周して体験会が終わると、みんなで記念撮影し、タブレット端末を使って銘々の健康度をチェック。解散時には体験会参加の記念品として、参加者全員に大人用紙おむつ関連商品が配られた。

4月に開催したウォーキング体験会の風景。参加者には試供品が配られた

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高齢者の需要増え国内は子ども用抜く

ユニ・チャームといえば、生理用ナプキンや、「ムーニー」「マミーポコ」ブランドの子ども用紙おむつが真っ先に連想される。こうした商品の購入者は基本的に10代から40代までの女性たちだが、同社が今、国内で最も注力しているのが、高齢者を中心とした大人用紙おむつだ。

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