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日本の経済・安全保障にも影響 米国のイラン核合意離脱

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(alfotokunst/PIXTA)

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米国のイラン核合意離脱は、日本の経済そして安全保障に甚大な影響を及ぼしかねない。

日本とイランの貿易関係を確認しておこう。日本のイランからの輸入額は約3500億円(2016年)。原油など鉱物燃料が98%を占める。日本はイランにとって8番目の主要輸出相手国だ。

一方、日本からイランへの輸出額は約520億円(同)。乗用車などの輸送用機器が約4割を占め、次に一般機器(25.2%)となっている。

毎年70兆円前後の輸出と輸入を行っている日本にとって、イランとの貿易額は決して大きくはない。

だが貿易への影響は小さくとも、情勢不安による原油高が起きれば日本経済に悪影響を及ぼす。足元で原油価格はジリジリと上昇し1バレル当たり70ドルを突破した。

この上昇要因には、ベネズエラの政情不安による減産懸念もある。しかし、イラン核合意離脱の影響で、イランからの原油輸出が減りかねず、それが今の原油高を招いているとの見方も根強い。

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