慶応義塾大学を卒業し、ワコールに入社した後、故・立川談志氏に弟子入りした立川談慶氏。立川ワコールと名乗った前座時代が9年半と長く、落語界で一人前と認められるまでの苦労が現在を支えているという。新入社員のコミュニケーション力向上に通じる、師弟関係を乗り切るコツと落語の持つ俯瞰(ふ かん)力(自分を客観的に見る秘訣)について聞いた。
特集「芸人・アナウンサーに学ぶ「最強のコミュ力」」の他の記事を読む
──勝手気ままなことで有名な談志氏に何年も前座として仕えるのは大変だったのではないですか。
立川流は大所帯だが、師匠に大目玉を食らってすぐに辞めた人間も大勢いる。大雪の中たばこを買いに行かされて、それっきり戻ってこない弟子もいる。いまだに行方不明(笑)。
9年半も無駄飯を食わせてもらったが、それが今の自分の“地下資源”になっている。天性の才能で一気にスターダムにのし上がる芸人と違って、天才的なセンスがなくても、修業という手はずというかエチケットを踏めば、誰もが落語家になれる。その見本が僕だ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら