有料会員限定

廃炉のキーマン・東京電力増田尚宏氏に聞く 「汚染水対策に全力、廃炉はまだ登山口」

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3
拡大
縮小

増田尚宏 東京電力ホールディングス 常務執行役 廃炉・汚染水対策最高責任者

東京電力で廃炉・汚染水対策の陣頭指揮を執る増田尚宏常務執行役。現状に対する評価と今後の見通しについて聞いた。

ますだ・なおひろ●1958年生まれ。横浜国立大学卒業。福島第二原発所長などを経て現職。東日本大震災時は福島第二原発の原子炉を安定冷却させた。(撮影:梅谷秀司)

特集「困難極める廃炉・汚染水対策」の他の記事を読む

──対策の進捗状況は。

まず、現在も発電所周辺地域の皆様と社会の皆様にたいへんなご迷惑とご心配をおかけしていることを深くお詫び申し上げる。

福島第一原子力発電所は、事故からの5年7カ月で、状況がだいぶ変わった。事故直後は野戦病院のような状況で、汚染水が海の中へ流れ出ていた。タンクからもいつの間にか漏れていた。そうした状況から、かなり改善されてきたと思っている。

──この間の最も大きな成果だと感じていることは。

いちばん大きな成果は、溶け落ちた燃料をしっかりと冷却できていること、そしてそれをしっかりと監視できていることだ。福島第一で突然、何か重大事が起こるという状況ではなくなってきている。

もう一つの成果が、海の汚染を大幅に低減できたことだ。港湾内の海水の放射性物質濃度は、事故直後と比べ100万分の1くらいまで下がっている。海側遮水壁の建設をはじめとする、汚染物質を漏らさないための対策の成果だと思っている。

関連記事
トピックボードAD
トレンドライブラリーAD
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
【動物研究家】パンク町田に密着し、知られざる一面に迫る
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
東洋経済オンライン有料会員のご案内