2014年12月4日、円は対ドルで約7年4カ月ぶりに120円台まで下落した。だが、「大台」到達にも、「達成感はなかった」(シティバンク銀行の尾河眞樹シニアFXマーケットアナリスト)。市場関係者に円の先安観測が依然として強い証しかもしれない。
15年もドル円相場の行方を読み解くうえでのキーワードは、市場参加者の「リスク許容度」。図表1は同許容度の代理変数とされる米シカゴオプション取引所(CBOE)算出のボラティリティインデックス(VIX)と、ドル円の推移を示したものだ。
VIXは「恐怖指数」と称される。市場参加者が株式などリスク資産への投資に慎重、いわゆる「リスクオフ」の状態へ傾くと上昇。逆にリスク資産への投資を積極化させる「リスクオン」の色合いが濃くなると低下するからだ。
同グラフを見ると、VIXが上昇した局面では円高ドル安に振れる傾向が強い。これは「安全通貨」や「逃避通貨」という位置づけの円へ資金が流入するためだ。
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