改革路線は間違っていない、資金繰りも当面心配ない インタビュー|大塚家具 社長 大塚久美子

✎ 1 ✎ 2
拡大
縮小
おおつか・くみこ●1968年生まれ。一橋大学経済学部卒業後、富士銀行(現・みずほフィナンシャルグループ)入行。94年大塚家具入社、2009年社長就任。一度退任した後、15年復帰。(撮影:佐々木 仁)

特集「崖っぷちに立つ大塚家具」の他の記事を読む

父・大塚勝久氏との経営権をめぐる委任状争奪戦から4年。従来の会員制を廃止して、「新生・大塚家具」を打ち出した大塚久美子社長。しかし、顧客離れが深刻化し、大塚家具は存続の危機に陥っている。打開策はあるのか。久美子社長を直撃した。

──2016年度から3期連続で大赤字となりました。どこに見通しの甘さがあったのでしょうか。

個別に説明しても言い訳じみてくるが、ここ数年は二重、三重に難題が出てきた。とくにこの3年は新しい施策に取り組んできた。

大塚家具は創業以来、長年にわたり店舗面積を広げてきたが、3年で縮小を一気に進めた。世の中の変化が激しくなっているからだ。どの業界でも店舗の集客力が落ちている。かつては商品を選ぶ場所は店舗だけだった。しかし、今はインターネットでも探せるようになった。その変化に合わせて店舗を縮小し、ネット販売や外商の強化を打ち出してきた。

ただ、今まで店舗一辺倒だったこともあり、十分なスピードで新しい施策を進めることができなかった。同時に、「低価格路線にシフト」という誤った報道が流れた。顧客に間違ったメッセージが届き、集客に大きく響いた。

──19年度も現時点では黒字の計画です。既存店売り上げが1〜2割減と苦しい状況が続く中、本当に実現できますか。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内