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「アベマTVの赤字を怖いと思ったことは一度もない」 インタビュー/サイバーエージェント社長 藤田晋

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年に200億円の赤字を出してきたインターネットテレビ局「アベマTV」。これまでの先行投資の手応えと収益化に向けた今後の戦略を聞いた。

聞き手/山田俊浩、長瀧菜摘、中川雅博

ふじた・すすむ/1973年福井県鯖江市生まれ。県立武生高校、青山学院大学卒業。人材派遣会社インテリジェンス(現・パーソルキャリア)を経て、98年サイバーエージェントを創業。2016年4月に開局したAbemaTVに注力中。趣味は麻雀。(撮影:今 祥雄)

テレビ朝日との合弁で進めるインターネットテレビ局の「アベマTV」(サイバーエージェントが55.2%出資)は2016年4月の開局以来、先行投資期が続いており、18年9月期はおよそ200億円の営業赤字だった。

同じ期の広告事業のセグメント営業利益は213億円、ゲーム事業の同利益は253億円あるため、全体では十分黒字経営を維持できている。しかし、アベマTVの赤字が続いていることに怖さを感じないのだろうか。

──これまでの累計赤字額は500億円を軽く超えます。

1000億円くらい赤字を出すことを想定しています。

──1000億円までですか?

「まで」ではないです。1000億円を超えることもありえます。

──もう想定の半分には行っているわけで、怖くないですか。

怖いという感覚は、全然ないです。この事業を成功に導く肝となるのは、「長く続けること」。視聴習慣は一朝一夕でつくようなものではない。逆に1回つくとなかなか変わらないので、成功のカギは長く続けることです。

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