リクルートのスタディサプリ 急成長後の新たな難題
カリスマ講師の授業動画を月額980円で配信し急成長したリクルートのスタディサプリ。小中学生などに対象を広げ、学校の管理システムにも触手を伸ばすが、競合は厳しい。
講義動画「スタディサプリ」の勢いが止まらない。有料会員数は1月末に64万を突破。2年で約2.5倍になった。
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スタディサプリは有名講師の講義動画を大学受験生から小学4年生に配信する教育サービスである。4万本強の講義動画を月額わずか980円で何度でも視聴できる──これが最大の売りだ。
スタディサプリを運営しているのはリクルートホールディングスの100%子会社で進学情報を提供してきたリクルートマーケティングパートナーズ(以下RMP)。講義動画配信は他社にもあるが、動画本数、低料金でRMPは他を圧倒している。
「営業はやりますから先生は講義に集中を」
スタディサプリを発案し、現在も同事業を牽引するのは山口文洋RMP社長(40)。「親の経済力格差が教育格差を生んでいる。その格差解消を事業化したい」。そんな思いが発端だった。
2011年秋に、大学入試の過去問題やセンター試験対策の模擬試験を実験的に無料配信。将来の顧客とみられるユーザーの反応を探った。翌12年には社内の新事業コンテストに応募。グランプリを獲得し、同年秋に新事業として講義動画の有料配信を始めた。
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