トヨタ工場も止めた<水クライシス>、洪水or渇水の「気候二極化」が老いたインフラを痛めつける…もう「流域バラバラ運用」では立ちゆかない
このように、普段は当たり前のように利用している水だが、その重要性は私たちの想像をはるかに超えるものである。水インフラに障害が発生すると、それは地域の基幹産業やサプライチェーン全体に甚大な影響を及ぼすことが明らかとなった。水の供給が止まることで、地域経済の根幹が揺るがされるのである。
この漏水の原因はさまざまあると言われており、単独原因ではないものの、大きな要因は設備の老朽化(経年劣化)であると考えられている。
高度経済成長期に集中的に整備された社会資本は、今後20年で建設後50年以上を超える比率が加速度的に上がることがわかっている。

インフラはいっせいに老朽化することで、維持管理や更新が同時多発的に生じる。この状況に対応するためには、巨額の費用捻出や専門人材を確保することなどが不可欠である。
これらに対応できなければ、故障や性能低下が避けられず、生活環境が悪化するばかりか、さらには重大事故につながる危険性すらあるのだ。
その結果として日本社会全体のレジリエンスは著しく損なわれ、国家規模の大きなリスクとなりうる。
水が招く生活・産業への大ダメージ
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