金融庁が生保の販売指針改定へ 強まる圧力に悲鳴
保険販売の監督指針改定に生保業界から悲鳴が上がっている。
生命保険の販売(募集)方法をめぐって、金融庁が監督指針の改定に動き出している。
改定の柱となるのは、生命保険各社が顧客に営業を行う際、年金や健康保険をはじめとした公的保険制度について適切な情報提供をしているか、重点的に監視するようになる点だ。
公的保険制度は本来、国や自治体が周知し説明をすべきものだ。民間企業である生保各社に、制度説明について事実上の努力義務を課すのは、一見お門違いであるかのように映る。
にもかかわらず、金融庁が年内に改定に踏み切るのはなぜか。理由を探ると、生保業界がいまだ抱える未成熟な一面が見えてくる。
「国の年金なんて当てにならない。老後の不安を和らげるためにも今から備えてみてはいかがですか」。生保の営業職員から、そのようにして個人年金などの商品を勧められた覚えがある人は多いだろう。
公的年金の受給開始年齢が段階的に引き上げられる中で、定年退職後の生活に不安を感じる人は多く、そうした生保特有の「あおり営業」は確かに効果的だ。
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