バイデンが放つ米国再建策 インフラ投資と多国籍企業増税
バイデン米民主党政権の経済政策が、ようやくそのベールを脱いだ。世界経済の潮流は変わるか?
「米国のインフラ建設は歴史的に党派を超えた事業だった。(共和党の)リンカーンが大陸横断鉄道を、アイゼンハワーが高速道路網を造った」
3月末、総額2.3兆ドル(約250兆円)に上る「米国雇用計画」を発表したバイデン大統領。強調したのは、党派を超えた米国再建の必要性だった。
目玉はインフラ投資
政権発足から100日を超え、バイデン政権の経済政策の全貌が明らかになってきた。下表のように、それは3本柱から成る。
3月11日に成立した「米国救済計画」は、新型コロナウイルス対策を軸とした短期景気対策。1人最大1400ドルの現金給付(高所得者除く)や地方政府への支援などに総額1.9兆ドル(約210兆円)を今後1~2年で集中投下する。
これに対し、第2弾となる米国雇用計画は今後8年にわたる長期経済政策だ。ここでバイデン政権は支出・租税の両面で方向転換を打ち出し、数百万人規模の雇用創出を見込む。また、第3弾として教育・育児、医療へ投資する「米国家庭計画」の公表を予定する。
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