トヨタ、有事でも営業利益2兆円の底力 今後の焦点はEVの本格展開

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コロナ禍ながら、今期2度目となる業績予想の上方修正を行った。

2020年11月の中国・広州モーターショーのトヨタブース。中国でもSUVの販売が好調だ(共同通信)

トヨタ自動車がコロナ禍からの驚異的な回復力を見せている。

2月10日に発表した2020年4〜12月期決算は、売上高が前年同期比15%減の19兆5252億円、営業利益は同26%減の1兆5079億円と減収減益だった。

ただ、10〜12月期の営業利益は9879億円と四半期としての過去最高を更新。自動車販売は堅調で、通期の営業利益予想を従来の5割増となる2兆円(前期比16.6%減)に引き上げた。グループの総販売台数計画も20年11月時点の942万台から973万台(同7%減)に上方修正した。

「当たり前のことを当たり前にやった」。トヨタの近健太・執行役員は会見でこの言葉を何度も繰り返し、有事に強いトヨタの底力を見せつけた。

昨春の新型コロナウイルスの感染拡大当初は、トヨタの販売も苦戦した。しかし、9月からは4カ月連続で前年同月実績を上回り、単月として過去最多の販売台数を更新し続ける。20年のグループ販売台数では5年ぶりに独フォルクスワーゲン(VW)から世界首位の座を奪還した。

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