バイデン新政権誕生も対中強硬論は不動 日本への要求圧力増も

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トランプ政権との違いを印象づける人事や政策を打ち出している。

第46代大統領に就任したバイデン氏(左端)。就任演説では「団結」を訴えた(AFP/アフロ)

「今は歴史的な危機と挑戦の時だ。そして団結こそが前進の道だ」

1月20日、米国の第46代大統領となった民主党のジョー・バイデン氏は就任演説でそう訴えた。連邦議会乱入事件を受けて州兵を2.5万人動員し、厳戒態勢が敷かれた首都ワシントン。議会議事堂前で開かれた就任式には新大統領の呼びかけに応える大観衆はおらず、ドナルド・トランプ前大統領の姿もない。全米を挙げての祝祭ムードとは程遠い異例の就任式となった。

バイデン氏が言うように米国は歴史的な危機に直面している。1つは、すでに第2次世界大戦での米国人犠牲者(40.5万人)を上回る国内死者を出した新型コロナ禍。経済への打撃も大きく、雇用は2020年の年初比で1000万人近くが失われたままだ。

新政権は21日、新型コロナ対策に関する「国家戦略」をまとめ、10件の大統領令に署名した。ワクチン供給加速や交通機関でのマスク義務化などで今秋の感染収束を目指す。1人1400ドルの現金給付や最低賃金引き上げを含む1.9兆ドル規模の追加経済対策法案の早期可決も促す。新政権にとって最初の難関だ。

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