リストラ断行パナソニック、焦点は後継社長と成長戦略 「構造的赤字事業を撲滅」津賀社長の宣言

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液晶パネルや半導体からの撤退を発表。成長への模索が続く。

事業のリストラによる収益改善を積極的に進めてきたものの、成長軌道はいまだに描くことができていない在任8年目の津賀一宏社長。進退についてさまざまな観測が浮上する(撮影:大澤 誠)

「2021年度までに構造的赤字事業を撲滅する」。パナソニックの津賀一宏社長は11月22日、投資家向けの経営戦略説明会に先立つ会見でそう明言した。

前日に、9年間で累計2000億円近い赤字を計上している液晶パネル事業について、21年をメドに撤退すると発表。説明会から6日後の28日には、5期連続赤字の半導体事業を台湾・新唐科技(ヌヴォトンテクノロジー)に約270億円で売却することを決定するなど、赤字事業の切り捨てに踏み切った。株式市場は好感し、翌29日のパナソニックの株価は前日比2%高となった。

ただ、両事業の整理は以前から予想されていた。それは、パナソニックが今年5月に発表した19~21年度の「新中期戦略」における目玉が、事業リストラであるからだ。新中期戦略は元電機業界担当の証券アナリストであり、4月にCSO(最高戦略責任者)に就任した片山栄一氏が中心となって策定した。1000億円の固定費削減を掲げ、事業の売却や撤退に動いている。

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