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誤算に次ぐ誤算のブレグジット騒動 混乱する英国

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EU離脱の期限が3月29日に迫る中、英国議会はメイ首相とEUが合意した離脱協定案を否決した。無秩序な「合意なき離脱」を避け、事態を打開できるのか。

本誌:大崎明子
写真:2月の交渉ではひげそりでケガした頬を指し、「メイさんのせいではありませんよ」とジョークを口にしたユンケル委員長(左)。3月11日にはメイ首相(右)の訴えに手を差し伸べたのだが

3月29日23時(中央欧州時間30日0時)をもって、英国はEU(欧州連合)を離脱するはずだった。だが、ブレグジット(英国のEU離脱)は成立しなかった。12日、英国下院はメイ首相がEUとの間で合意した「離脱協定案」を反対391票、賛成242票の大差で否決した。

離脱協定案は昨年11月にまとめられたが、12月に採決が見送られ、今年1月の下院採決でも230票の大差で否決されていた。今回はメイ首相が、懸案の北アイルランドのバックストップ(安全策)をめぐりEUと瀬戸際の交渉を行って、議会に修正案を提示。必死に理解を求めたが、与党からも多数の反対が出てまたもや否決されてしまった。野党・労働党のコービン党首は解散総選挙を主張している。政局の流動化は避けられない。

コービン労働党党首は解散総選挙や国民投票再実施を提案(ロイター/アフロ)

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13日に「EUとの合意なき離脱」(ノーディール・ブレグジット)を受け入れるか否か、14日には3月29日に迫った離脱期限を延期するか否かの投票を行う(本稿執筆時点は日本の13日)。合意なき離脱を回避し、ひとまず離脱延期となるのは間違いないが、問題はその後。21日のEU首脳会議で延期をEUに求めても、肝心の打開策は見えないからだ。延期は長期にわたる可能性もある。

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