「血流」よくするロート流管理術 あだ名で呼び合う 朝は週替わり体操
働く人の楽園「ロートユートピア」を作りたい──それが2代目社長の山田輝郎氏の夢だった。輝郎氏の時代に完成した大阪の生野本社を訪れると、ロート製薬の文化を存分に感じることができる。それは、「全社一丸となって楽しく元気に働こう」という文化である。春には桜の下で社員がお花見。昼休みには社員が芝生のグラウンドでサッカーやキャッチボールに汗を流し、夏には本社のプールで家族と泳ぐ。
今や単体社員が約1500人に増え、東京や大阪・梅田にもオフィスを持つロートだが、ベースにあるのは、風通しのよい徹底的にフラットな組織だ。社員同士は新入社員から経営陣まで、全員がさん付け、あるいは「ロートネーム」というあだ名で呼び合う。山田邦雄会長の呼び名は「邦雄さん」。ロートネームは、社員一人ひとりのIDカードに書かれている。
役員室もない。会長はじめ役員は社員と机を並べて座り、フロアをぶらついては社員に声をかける。吉野俊昭社長が「何かおやつ持ってない?」と尋ねつつ、さりげなく現場の声を拾うというのも日常風景だ。社員は普段からトップと直接話ができる。新商品開発などのゴーサインが素早いのは、普段のコミュニケーションが活発だからである。
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