有料会員限定

2020年の新興市場が「複雑」になる4つの要因 不確実性はプラスか?マイナスか?

✎ 1〜 ✎ 464 ✎ 465 ✎ 466 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
トランプ大統領の次の行動を予測することは難しい(写真:REUTERS/Kevin Lamarque)

2020年の新興国(エマージングマーケット)は、いったいどうなるのだろうか。少なくとも次のことははっきりとしている。それは「複雑である」ということだ。これには4つの理由がある。

まずアメリカ大統領の予測不能性だ。新興国は、今のアメリカ大統領の予測できない性格によって、前例のない時代を迎えている。2020年の大統領選挙が近づくにつれて、トランプ大統領の行動はこれまで以上に予測不能となることだろう。

私たちにできるのは、トランプ大統領が再選の可能性を高めるために何をするのかを想像することくらいしかない。今まで以上に軍事力や脅迫的な態度にモノを言わせて、中国への追加関税を発動したり、イランへの軍事行動を取るのだろうか。それとも、財政の金融緩和を続け、選挙前に景気の減速や停滞を防ごうとするのだろうか。

こうした疑問にはっきりと答えることは誰にもできない。

何をするのか、誰にも予測できない

実際、私の友人も最近こう言っていた。「トランプ政権の下では雑音の中から真実を聞き分けることがとても難しいから、自分のマクロヘッジファンドを畳むつもりだ」と。頻繁に起きるトランプ大統領の突発的な言動や繰り返される矛盾になんとか順応できたとしても、次の日に彼がどこで何をしているのかを予測することはできないのだ。

関連記事
トピックボードAD