「市場波乱でも金融システムは強靭。リーマン危機時とは違う」
──ブレグジットは英国経済にどんな影響を与えていますか。
まず、ブレグジットをめぐる不確実性によって、企業の投資が異常な低迷を続けており、成長率を抑制している。もう1つは、在庫積み増しの影響だ。当初の離脱期限だった今年3月末に向け企業が在庫を増やしたことが、1~3月期の成長率を実力以上に押し上げた。4~6月期にはその反動が逆に成長率を実力以上に抑制した。
しかし、基本的に英国経済の成長は続くと考えている。それは労働市場が底堅いためだ。失業率は3.8%と歴史的な低水準にあり、平均賃金上昇率は前年比3.5%とかなり高い。こうした好調な労働市場が、ブレグジットの不確実性によるマイナスの影響を補っている。今後、「合意あり」の円滑な離脱を前提に設備投資も改善し、英国経済は年率1.5%前後の成長を続けるとみている。
──「合意なき離脱」となったら、どうですか。英予算責任局は本格的な景気後退を見込んでいます。
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