「売上高」が変わる 会計新基準
6割近くも売上高が減るなど、大きな影響が出始めている新会計基準。全産業にかかわる過去最大の基準変更が今年から徐々に広がっていく。
1.1兆円あった売上高が6割近くも減少──。
百貨店大手J.フロント リテイリングの2018年2月期売上高は4699億円と、前17年2月期に比べ6000億円以上も減った。しかし、営業利益は19%増益。経営実態はむしろ改善している。
なぜこのようなことが起きたのか。それは売上高の計上方法が変更されたからだ。J.フロントは18年2月期からIFRS(国際財務報告基準)を適用。しかもIFRSで認められている売上高の新基準を前倒しで適用したことからJ.フロントは見掛け大幅減収となったのだ。総合商社の豊田通商も17年3月期から同様にIFRSへ移行し、日本基準に比べ売上高が2.1兆円減少した。
今まででいちばん影響の大きい基準変更
3月30日、日本の会計基準を策定する企業会計基準委員会(ASBJ)は、売上高に関する新しい基準を公表した。企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」だ。ASBJの小賀坂敦副委員長が「全産業にかかわるので、今まででいちばん影響が大きいものになる」と語った新基準がいよいよ発動するのだ。
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