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京都企業のお作法 世界で戦う極意は古都にあった!

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京セラ、日本電産、村田製作所──世界のものづくり産業でオンリーワンの輝きを放つ企業は、なぜ京都企業ばかりなのか。

(本誌:渡辺拓未、杉本りうこ)

「日本でぜひ行きたい都市がある。それは京都だ」──今春、中国・上海市のある地方政府の視察団が来日し、日本の民間シンクタンクにそう持ちかけた。古都観光をしたい、というのではない。「京都こそが日本のシリコンバレーだと考えている。その強さの秘密を学びたい」。視察団のメンバーはそう訴えたという。

観光のメッカとして世界に知られる京都。1200年の歴史をほこるこの都市の別の顔が、ちょうど米国のシリコンバレーにIT企業が集中しているように、電子関連をはじめとする優れた製造業が集積していることだ。そしてこれら京都メーカーズの存在感は、世界のものづくり産業において高まる一方なのだ。

9月25日に世界で発売されたiPhone 6s。最大の目玉は、どれだけ深く押したかを液晶ディスプレーが感知し、かすかな振動で操作感をフィードバックする「3Dタッチ」機能だ。この機能を支えるのはディスプレー内側の超小型モーター。1回転単位の細かい制御ができる高性能品で、日本電産が独占的に供給しているとみられる。日本電産はパソコンの基幹部品であるHDD(ハードディスク駆動装置)用のモーターで世界首位。パソコン市場が縮小する中、次なる成長と収益の源泉として見据えるのが、3Dタッチのような「ハプティック(触感)」技術に採用される高付加価値のモーターだ。

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