セミナーレポート

次世代金融サービスの新しいカタチ

IBM講演-1
次世代営業店の考え方とソリューションのご紹介

日本アイ・ビー・エム
インダストリー・ソリューション事業開発
金融第一インダストリーソリューションズ
部長
栗原崇

IBMの栗原崇氏は、コグニティブ(認知)技術を活用した業務自動化による店舗改革を提案した。同社は、紙に記入する手続きを情報入力に変えたデジタルバンキングをさらに進め、顧客とのコミュニケーションを自動化・機械化するコグニティブバンキングを提唱。応対の自動化は、来店者にとどまらず、顧客は自身の端末を使い、いつでも、どこでも、同様のサービスを受けられるようになり、利便性が向上する。銀行側も行員の業務量を減らせるので、PFMなど顧客コミュニケーションに時間をかけ、セールス機会を創出できる。銀行とFinTechサービスの連携が進むと、これまで窓口でのやりとりだった事前入力作業をFinTechサービスで担えるようになり、営業店は新たな取引スタイルに対応した機能変更が求められる。IBMは、店舗デザインコンセプトも提案。行員と顧客を結びつける「マッチ」のゾーン、顧客を窓口に呼ぶのではなく、行員から話しかける「アプローチ」の空間などで店舗を構成する。手続きは、行員の代わりに自然言語で対話できるAIが顧客のセルフ手続きをサポート。延滞金の有無の確認など、処理が煩雑だった納付書も、スキャンしてAIに必要情報を抽出させ、迅速な処理につなげる。栗原氏は「複数の銀行が営業店改革のトライアルを始めています」と紹介した。

IBM講演-2
FinTechが変えるチャネル・金融サービスの高度化

日本アイ・ビー・エム
グローバル・ビジネス・サービス事業部
金融トランスフォーメーション 理事
鹿内一郎

IBMの鹿内一郎氏は、FinTechを収益に結びつけるビジネスの考え方を整理した。まず、FinTechを使い、顧客体験を徹底してリーチできていなかった既存客をひき付けたり、特定ニーズを充足して新規顧客を獲得したりする戦略に言及。ビジュアルや操作性だけでなく、更新系APIを利用した外部サービス基点での金融サービスの利用や、ミレニアル層にフォーカスし、手数料無料化のミッションを掲げて新規顧客を開拓するモバイルバンクを例に挙げた。顧客獲得の次は、商機にフォーカス。一般的な属性情報以外に性格分析やライフスタイルに応じたプロモーションで「顧客の嗜好をとらえる」サービスや、車を買おうとする人にモバイルアプリで自動車ローンをオファーする「商流と金融をつなぐ」サービスなど、トップラインを伸ばす戦略を示した。さらに、外部機能を利用した銀行業務の高度化、AIによる提案・判断業務の高度化で、生産性向上を図るオペレーションの取り組み事例やFinTech企業の中小企業向け与信モデルを導入してスピード審査ローンを提供する銀行の取り組みなどを紹介した。現在のAIは、万能ではないが、画像、音声、言語処理などの強みをどう活かすかが重要と指摘したうえで「FinTechは、既存ソリューションとの組み合わせで業務課題の解決を図ることが大切で、既存金融機関が議論をリードすべき」と訴えた。

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