卒業後も伸び続ける力を育てたい…公立進学校で非認知能力を「AIで可視化」の深い理由

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中曽根陽子(なかそね・ようこ)教育ジャーナリスト/マザークエスト代表小学館を出産で退職後、女性のネットワークを生かした編集企画会社を発足。「お母さんと子どもたちの笑顔のために」をコンセプトに数多くの書籍をプロデュース。その後、数少ないお母さん目線に立つ教育ジャーナリストとして紙媒体からWebまで幅広く執筆。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエーティブな力を育てる探究型の学びへのシフトを提唱。「子育ては人材育成のプロジェクト」であり、そのキーマンであるお母さんが幸せな子育てを探究する学びの場「マザークエスト」も運営している。著書に『1歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)、『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)、『成功する子は「やりたいこと」を見つけている 子どもの「探究力」の育て方』(青春出版社)などがある(写真:中曽根氏提供)
後田康蔵(うしろだ・こうぞう)長崎県立諫早高等学校 指導教諭(探究)教職29年目、諫早高校は14年目。進路指導主事、教務主任を経て現職。そのほか、進路指導にかかるジェンダーバイアスの学術研究や東京財団研究協力者も務めている(写真:後田氏提供)
「Ai GROW」受検の様子。受検者によって評価がブレがちなリッカート尺度ではなく、定義が具体的なルーブリック方式を採用。生徒は受検のたびにルーブリックに触れることで、自己の行動や意識を客観的に振り返ることもできる。コンピテンシーの評価は3名の友人からの相互評価にAI補正が加わるため、一斉受検の必要がなく、自宅や通学時などの時間を使って受検することも可能(写真:Institution for a Global Society提供)
強みや魅力の発見と生徒の自己成長の促進を目的とした「Ai GROW」の個人レポートは、受検後すぐに確認可能。生徒はとくにスコアの高いまたは成長したコンピテンシーに着目することで、通知表には表れない多面的な資質・能力における自身の強みとその成長を客観的に把握することができる。また、自身の強みや多面的な資質・能力の成長と探究をはじめとする学習歴をリンクさせることで、説得力とオリジナリティのある自己PRが可能になる(写真:Institution for a Global Society提供)
スクールポリシーを組織的かつ計画的に運用するためにはその定量的な評価が必要になる一方、従来の方法では困難。「Ai GROW」では、各校が定めるスクールポリシーをコンピテンシーに置き換え整理することで、学校教育目標やスクールポリシーの達成状況とそれに基づく各教育活動の教育効果を、負担なく客観的かつ定量的把握することができる(写真:Institution for a Global Society提供)
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