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スペインで1日300杯のラーメンが注文される大人気日本食レストランの「Yokaloka(ヨカロカ)」。オーナーの鎌田洋花さんに開業後の苦難を聞いた。
(前編の続きです)
人件費58%、ありえない数字
開業1年で軌道に乗ったヨカロカ。だが、本当の試練はここから始まった。
「自立したい」
その衝動だけで日本食レストランのヨカロカを始めた洋花さんは、開業10年を超えた頃、もうひとつの自立を迫られることになる。経営者としての自立である。
その頃のヨカロカは、1平米のバナナ屋跡地から少しずつ場所を広げていた。ラーメンや牛丼、定食もメニューに加わり、マドリードで数少ない「日本食居酒屋」として好評を博していた。
筆者がこの「ヨカロカ」を知ったのも約10年前、マドリード在住のスペイン人から「絶対に行くべき日本食レストランがある」と教えてもらったことがきっかけだった。まだ、客席が今の半分ほどしかなかった当時、予約をして行っても客であふれかえっていた。
しかし、店の内側には、ある異常事態があった。
当時、店のスタッフは100%日本人だった。多くは留学などで滞在しており、料理を本業としていない。そのため厨房の効率は上がらず、人件費率は売り上げの58%に達することもあった。飲食業界の標準値が30〜35%であることを考えると、倍近い数字だ。
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【「ありえない金額」】
