マンゴー巻き、トリュフ、ビビンバ風牛丼
ヨカロカのメニューは、一見すると「日本的ではない」。
19年経った今も看板のカリフォルニアロールには、アボカドの代わりにマンゴーが巻き込まれている。ちらし寿司の傑作「鉄火スペシャル」は、本マグロと温泉卵の上に黒トリュフのソースがかかる。
「卵がおいしい、マグロもおいしい、黒トリュフもおいしい。だったら全部入れたらおいしいだろう、って」と洋花さん。
牛丼は、一見牛丼ではない。ごはんの上に牛肉と温玉、その横に紅生姜、人参サラダ、ねぎが鮮やかに並ぶ、ビビンバ風の盛り付けだ。
「スペイン人のお客さんは、脇に野菜を置いたら絶対食べないから、上に乗っけておくんです。全部一緒に食べてねと思いながら作っています」
これらは、19年にわたる観察の答えである。「スペイン人は、何をおいしいと思うのか」――厨房から、客席から、市場から、洋花さんは問い続けてきた。
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【今、問いを歓迎される場所にいる】
