「ありえない金額なんですよね、58%って」
洋花さんは当時を振り返る。経理担当に「コストを落としてほしい」と頼み続けたが、2年経っても、変わらなかった。
「人に任せるだけじゃダメなんだな、ということを学びました」
そこから自分で経営の勉強を始めるも、答えは身近にあった。
日系フランス人シェフの加入が転機に
2019年、日系フランス人のシェフ、ステファン・庄司さんが厨房に入る。それによって、ヨカロカの内側は大きく変わる。
ステファンさんは父親が日本人、母親がフランス人。マドリードで自身のフレンチレストランを経営した経験を持つ。洋花さんとは12年に共通の知人を通じて知り合い、17年に結婚した。
それまでヨカロカの厨房は、日本式だった。京都の懐石を学んだ料理長を日本から呼び、すべて手作業で、注文ごとに一から仕上げる方式である。
ステファンさんが持ち込んだのは、フレンチの「ミザンプラス」――仕込みで80%を終わらせ、残り20%はサービス中に仕上げて皿を出す手法だった。
採用方針も変えた。料理のプロフェッショナルを、国籍問わず迎え入れることにしたのだ。出稼ぎで来ているネパール人、中南米人。多国籍のチームに、店は生まれ変わっていく。
現在は26人のインターナショナルなチームで、2店舗を回している。1店舗時代に20人近かったスタッフが、店舗を倍にしながら26人。1店舗当たりの人員は、ほぼ半減した計算である。
経営者としての足場を、洋花さんはここで固めた。そしてヨカロカは、世界的な評価を得る舞台に立つことになる。
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【"世界一のラーメン"と絶賛】
