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ライフ #井手隊長のラーメン見聞録

「成功できたのは実力ではなく運」「自分は中卒だからできた」…日高屋を1代で育てた85歳創業者「人を大切にする覚悟」

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ハイデイ日高
自身の成功を「実力ではなく運」と語る株式会社ハイデイ日高の創業者である神田正会長(写真:ハイデイ日高)
  • 井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

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首都圏を中心に展開する中華食堂チェーン「日高屋」を運営する株式会社ハイデイ日高。現在は関東1都6県に470店舗以上を展開し、中華業態では国内有数の規模を誇る企業へと成長した。その創業者である神田正会長の著書『日高屋 10人中6人に美味しいといわれたい』の出版記念講演を拝聴し見えてきたのは、単なる成功譚ではない。「人との出会い」と「働く人を大切にする姿勢」を軸に、50年近く成長を続けてきた企業の本質だった。

徹底したインフラ整備で店舗数拡大を図る

神田会長は冒頭、現在の事業規模について説明した。東京都209店舗を筆頭に、埼玉、神奈川、千葉など首都圏を中心に展開。ほぼすべてが直営で運営されており、「99.9%直営」と語る。その背景には、「現場を自分たちでコントロールしたい」という思想がある。また、埼玉県行田市には自社工場を持ち、餃子、製麺、カット野菜、チャーシューなどを一括製造。店舗数拡大の裏側には、徹底したインフラ整備が存在している。

しかし、神田会長は自身の成功を「実力ではなく運」と何度も繰り返した。

「中卒だからできたんです。大学を出ていたらラーメン屋はやっていなかった」

神田会長は1956年、中学卒業と同時に社会へ出た。戦後間もない時代で、高校進学はまだ一般的ではなかった。父は戦争の後遺症で満足に働けず、母はゴルフ場のキャディーとして4人の子どもを育てた。家は極貧だったという。

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