コロナ禍に全店舗の3割近くを畳んだサンマルクカフェ。前編記事では大量閉店の要因を詳報した中、後編では立て直しを図る足掛かりとなる新コンセプトについて、現地レポと社長インタビューから探る。2029年3月期までに100近い新規出店を宣言する中、再起への道筋はどこにあるのか。
(前編:『サンマルクの社長が激白「あの大量閉店」<400店→290店>の知られざる真相 「目先の数字を追い求めた」ことも…』)
タピオカにパフェも揃えた新コンセプト店
サンマルクカフェ(以下、サンマルク)が、2026年から立ち上げた新コンセプト「FFHモデル店舗」は、メニューの幅広さが特徴的だ。
通常のサンマルクにはないBLTホットサンドやチョコレートパフェ、デニッシュにソフトクリームが載ったスイーツが並ぶ。ドリンクに目を向ければ、フルーツティーやスムージー、タピオカ入りの烏龍ミルクティーなど、バリエーションが豊富だ。
実は、このメニューの多さに、「サンマルク再生のヒント」が隠れている。
どういうことか。まずはサンマルクがコロナ禍に、3割近く店舗を畳んだ経緯をおさらいしよう。
詳しくは前編記事を参照してほしいが、大量閉店には「ショッピングモール内への過剰な出店」が背景にあった。サンマルクが年間20~40の出店を続けていた2000年以降は、大店法(大規模小売店舗法)が廃止されたことで、郊外を中心に大型の商業施設が続々と誕生。デベロッパー各社は、空きスペースを埋めるべく、ナショナルチェーンへのリーシング(誘致)に動いた。
これに飛びついたのが、サンマルクカフェだった。いちから自店舗を開業するより、デベロッパーからリーシングを受けた方が、初期投資は安価に抑えられる。サンマルクホールディングスとしても、店舗数を重視していた方針も重なり、自然とモール内への出店に傾いていった。
