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「トングとトレーなし!?」サンマルクの新店舗に行ってみた正直な感想 大量閉店から「800店舗」を目指せるようになった納得の理由

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新コンセプト「FFH」ではタピオカ入りドリンクなどのメニューも充実している。(写真:筆者撮影)
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「もちろんボーダレス化によるメリットもあります。“カフェは昼に行くもの”、“イートインが主流”といった固定観念が薄まり、幅広い客層や利用シーンが期待できる。その一方で、専門性とかコアな部分は保っていかないといけない。『ウチには何でもあります』と言うのは、『ウチには選ばれる理由がありません』とほぼ同義なんですよ」(小山氏)

サンマルクによれば、既存店の平均月商が700万円強に推移する中、将来的には月商800万円超、つまり年商1億円まで押し上げていきたい考えだ。資材費の高騰も著しい昨今では、これほどの収益性がなければ、株主も出店に首を縦に振りづらい。

限定的なデータにはなるが、FFHでは年商1億円に近い水準を保ち、注文点数や組人数も上がっているデータも確認できた。もちろん駅近の利便性の後押しがあった数字であり、全店舗でこの水準が保たれるのは現実的ではないが、足元では好調な立ち上がりを見せた。

「カフェチェーンの市場全体で見ても、まだまだ出店のポテンシャルが大きく残されている。物価高により2000~3000円程度の外食は敬遠される傾向にあるが、カフェの価格帯なら気軽に外食したいニーズも満たせる。昨今では、モーニング需要の高まりや、共働き世帯の増加も、カフェにとって追い風になっている。

中長期的には800店舗を目指す

サンマルクカフェ全体で言えば、コロナ前後を比較すると、1店舗あたりの売り上げは2割程度増えた。店舗数を絞ったフェーズを抜け、再び成長局面に突入している」(藤川氏)

最盛期は2018年の407店舗、それからコロナ禍で3割近くを畳み、2026年5月時点では290店舗。これを2029年3月期までに370店舗に拡大し、最終的には800店舗程度を目指していく。

ランチ時の10〜15時はセットメニューを訴求している(写真:筆者撮影)
10〜15時の間は、コーヒーとのセットで税込み680円に(写真:筆者撮影)

「飲食業界では、400店舗の壁、800店舗の壁という通説がある。これを超えていくためには、先ほど話したマザーストア・サテライト・リミテッドの3タイプを、1つのエリアで最適に配置する出店モデルを確立し、より郊外のエリアに進出していかないといけない。現時点では、2029年の370店舗は通過点に感じているが、その先はドミナント戦略をどれだけ精緻にしていくかにかかってくるだろう」(小山社長)

かつて大量閉店の憂き目にあったサンマルクは、経営モデルや出店基準を見直し、まさにいま建て直しのフェーズに突入している。

前編:『サンマルクの社長が激白「あの大量閉店」<400店→290店>の知られざる真相 「目先の数字を追い求めた」ことも…』

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