店のピーク時には1店舗で3〜4台の大鍋を同時に稼働させ、揚げ手も3〜4名が必要になる。万博のEXPOCITY店では3台、さらに大型の商業施設では4台が同時に回ることもある。
ただ、マニュアルがあっても現場の声は大事にしている。
「このサイズの包丁を使ったら仕込みが早い」「この位置に置いたら揚げる時に楽だ」――パートスタッフが日々見つけた工夫がいいと判断されれば、全店に展開される。
「パートさんって能力が高いんですよ。本当に想像を超えたオペレーションを開発される方がいて、勉強になることが多いんです」
揚げが上手なパートさんが揚げ場に入り、状況判断に長けた人がオーダー振りを担う。ピーク時は得意なポジションで、閑散時は複数のポジションをこなす。役割分担は、現場で育てていく。
マニュアルでガチガチに縛るのではなく、マニュアルを起点に現場が進化する。仕組み化と現場力、その両輪で「どこで食べても同じ味」が支えられている。
海外で変える部分、絶対に変えない部分
国内での取り組みが見えてきたところで、海外展開はどうだろうか。文化も気候も異なる現地で、同じ味をどう届けているのか。
「基本的には日本とまったく同じです。タレ、天ぷら粉、ごま油の3点は必ず日本から輸送します。穴子は現地調達できないので日本のものです。ただ、天ぷら粉の配合はその国によって変えていますね」
日本人は外はサクッと、中はふわっとしているものを好む。一方、海外の方はザクザクしたクリスピーな食感を好むと長瀬さんは言う。そこで東南アジア向けには天ぷら粉の配合を日本で調合し直し、少しクリスピーな食感に仕上げている。「変える部分」と「変えない部分」を切り分けているのだ。
海外はフランチャイズ展開のため、パートナー選びも重要だ。

