もちろん課題もある。家系のお客が油そばへ流れれば、単価は下がる。しかし川島社長はそこを問題視していない。
「来店回数が増えればいい」
家系しかなかった頃は3カ月に1回来ていたお客さんが、「今日は油そばで」と2カ月に1回来れば、結果的に売り上げは伸びる。しかも油そばは原価率が低く、利益率が高い。
例えば1000万円の店舗で売り上げが3%上がれば30万円増収になる。そのうち8割近くが利益として残る構造だという。つまりこの施策は、「売り上げ増加」だけでなく「利益改善」も同時に狙った戦略なのだ。
“ラーメン×ラーメン”のダブルブランドが実現したワケ
さらに面白いのが、“ラーメン×ラーメン”という組み合わせである。
ラーメンと丼、丼とカレーの複合は珍しくない。しかし、家系ラーメンと油そばという「同カテゴリー同士」の本格ダブルブランドは極めて珍しい。
なぜ他社はやらないのか。川島社長は「専門店のプライド」があるからだと言う。
専門性を売りにするブランドほど、「混ぜる」ことを嫌う。実際、過去の「だるまのめ」でも社内反発は大きかった。しかしガーデンは、過去の成功データを持っている。だから振り切れるのだ。
しかも今回は、「強いもの同士」を組み合わせている。
「二刀流」というネーミングもそこから来ている。家系も油そばもそれぞれ単独で成立するブランド。その両方を同じ店で走らせるという発想だ。
そして、この構想は都心部だけで終わらない。川島社長が次に見据えるのはロードサイドだ。
