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「う……。コーヒー1杯1000円かぁ」
数年前、新宿駅で友人とランチをした後に立ち寄ったのが「椿屋珈琲」だった。入店してコーヒーのメニューを開くと、どれも1000円超え。その値段に思わずたじろいでしまった。
だが、ふかふかのソファに座りながら目の前でコーヒーを淹れてもらったひとときはなんだか特別で、今も記憶に残っている。
そんな高価格帯の椿屋珈琲だが、運営会社の東和フードサービスの業績は好調だ。2027年4月期第1四半期の決算では、売上高34.3億円(前年同期比4.6%増)、営業利益2.54億円(前年同期比9.8%増)と増収増益となっている。
物価高で節約志向が強まるなかでも、なぜこの価格が受け入れられているのか。その秘密を知るべく、東和フードサービスに取材を申し込んだ。その前に、まずは椿屋珈琲を訪れて、実際にコーヒーと食事を確認してみたい。
階段の先に広がる「脱日常」
8月上旬の昼下がり、インバウンドと思われる観光客でにぎわう銀座の大通りから一本脇道に入ると、人通りはガラッと少なくなった。店へと続く階段を一段ずつのぼっていくと、日常とは少し離れた空間へ足を踏み入れたような気分になる。


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