また、これは銀座本館に限った話だが、都内の一等地である「銀座」という立地も、価格に納得感を持たせる要素になっていると思えた。
実は、入店前にこんな光景を目にしていた。店頭の看板を見ていた50代くらいの女性2人が「ケーキセット2000円もするんだ」と驚いていたのだ。
ところがその後、2人は特に相談する様子もなく、そのまま店の階段を上がっていった。あくまで推測ではあるが、一瞬、2000円は高いと思ったものの「銀座ならこのくらいの値段はするか」と考え直したようだ。
「高いけど、まあ……」と入店して満足して帰る
今回訪れて感じたのは、椿屋珈琲のポジショニングの巧みさだ。コーヒーチェーンとしては高級の部類だが、飲食店としては決して高くない。また、安価なコーヒーチェーンがいつも混んでいてなかなか座れないのに対し、高価格帯の椿屋珈琲は待たずに座れることが多いし、待ったとしてもそこまで時間がかからない。結果「高いけど、まあ……」という客が椿屋珈琲を選び、実際にコーヒーや食事、サービスを味わって満足して帰る。
1人2000円かかっても、巧みなポジショニングで好調を維持する椿屋珈琲。とはいえ、高価格帯の店の場合、商品力はもちろん、サービス面でも高いレベルが求められる。そこに、どんな工夫や努力があるのか。後編では、椿屋珈琲グループのスーパーバイザーとエグゼクティブチーフトレーナーに取材し、高価格帯でも選ばれ続ける理由を探る。


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