(本記事は前編の続きです)
いくつもの魅力あふれる飲食店がひしめく「東京駅」。そのおひざ元にあるリクルートの本社には、従業員がわざわざ行きたくなる社食のある「リCO」が運営されている。
リCOは2020年に構想が立ち上がり、23年にオープンした。コロナ禍以降、リモートワークが浸透してオフィスはもちろん社食の縮小や廃止に踏み切った企業も多い中、なぜリクルートはあえて社食を大々的にリニューアルしたのか。
リCOの立ち上げに企画担当として携わったリクルートの山本龍彦氏と、安永早織氏に話を聞いていく。
世論が「オフィス縮小」に傾いていた中で……
全国に拠点を有していたリクルートだが、もともと社食があったのはこの東京本社だけ。08年にオープンし、「ダイニング」「和麺」「丼」「カフェ」の全4カ所が存在していた。
そこをコロナ禍が襲い、いずれも休業状態になった。
ウイルスが蔓延する中で、多くの会社が緊急事態への対応に右往左往することとなったが、リクルートグループでは10年以上も前から働き方、そしてオフィス改革に着手していた。そのため、20年4月に緊急事態宣言が出た際には、一部で混乱はありつつも「原則在宅勤務」の体制に比較的スピーディーに移行できた。
この変化を不可逆なものとして捉え、リクルートでは20年末ごろからオフィスの今後について議論を始めていったという。多くの人が、オンラインでもある程度仕事が回ることを認識して世間では「オフィス不要論」も出ていたタイミングだ。
ここで同社は、性急なオフィス不要論へと傾かず「オフィスの意義」を捉え直すことに着手した。結果生まれていったのが「わざわざ集まりたくなるオフィス」といったビジョンだ。

