路面店でも、フードコートでも、テイクアウトでも――どんな形であっても、金子半之助の味を届けるための工夫は惜しまない。
仕組み化とは、手間を増やすこと
「どんな場所でも、創業時のまま美味しいものを提供し続ける」
工藤社長が口にしたこの言葉に、「金子半之助」のすべてが詰まっている。
職人の技をマニュアルに落とし込み、誰でも同じ味が出せるよう設計する。それは単なるフォーマット化ではなく、職人の味をどこにでも届けるための手段だ。
仕組み化することで、現場の手間がなくなるのではない。むしろ、ひと手間の積み重ねを全店で再現するための仕組みなのだ。
「お客さんに愛想をつかされたら、どんなにパッケージが良くても意味がない」
お客さんがブランドの価値として感じてくれているものには、苦労があっても手を抜かない。
「喜んでもらえた時の達成感がひとしおだから」
工藤社長はそう言って笑った。創業者が手放したブランドが、いまも行列を生み続ける理由。その答えは、こうしたひと手間の積み重ねの中にある。
