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神奈川県藤沢市の亀井野に、高齢者が終の住処を求めて全国から集まる民間のアパートがある。
高齢者施設でもサービス付き高齢者向け住宅でもないのに、満室で入居を待つ人が100人以上いる。仕掛けたのは、28歳で九州からスーツケースひとつで上京してきた女性。原点にあったのは、ある高齢者に「ご紹介できる部屋がありません」と告げざるを得なかった歯がゆい経験だった。
高齢者と若者が寄り添い暮らす多世代共生型アパート
「僕ロンドンに留学してたことがあって」
「そうなんだ。天気よくないっていうよね」
「写真見せて。ありゃ。これじゃ小さくて見えないよ〜(笑)」
よく晴れた日曜日の朝。神奈川県藤沢市のアパートに隣接するモダンなカフェで、高齢者と若者が10人、お茶会を開いていた。持ち寄ったお菓子をつまみ、ドリンクを片手に会話を楽しんでいる。
20代の男性が大学を卒業したと話すと、90代の男性はそれを聞きながら「俺が若い頃はな」と笑う。途中で「こんにちは」と新たな若者がやってきて、高齢者たちは「お〜。久しぶりだね」と自然に受け入れ、輪が広がった。世代を超えた穏やかな交流の様子に、取材で訪れた筆者の心も自然とゆるんでいく。
ここは多世代共生型のアパート「ノビシロハウス亀井野(以下、ノビシロハウス)」。10代・20代の若者から70代以上の高齢者まで、幅広い世代がともに暮らしている。
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【「ノビシロハウス」誕生の背景】
