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資産も収入もあるのに「住む部屋がみつからない」 60代男性が直面した"どこも貸さない"という過酷な現実

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株式会社ノビシロ代表取締役の鮎川沙代さん
「ノビシロハウス」を立ち上げた株式会社ノビシロ代表取締役の鮎川沙代さん(写真:筆者撮影)
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この経験を機に、問い合わせの段階から「介護サービスは一切提供しません」と繰り返し伝えるようにした。ここは福祉施設ではなく、あくまで民間の賃貸住宅。その線引きの徹底が、長く続く共生には必要だと鮎川さんは学んだ。

「暮らし」という価値観で選ばれる住宅

ノビシロハウスに入居を希望する人たちは、通常とはまったく異なる基準で住まいを選んでいる。

「お部屋探しをする際、家賃、間取り、築年数、沿線を条件にする方が多いですよね。でも私たちの場合は入り口が違う。『こういう暮らしをしませんか』と提案しているので、その価値観に共感した方たちが全国から集まってくるんです」

住居棟とカフェの入る棟の2階部分をつなぐ回遊デッキ。住人同士が談笑することも(写真提供:株式会社BAKERU)

実際に、秋田や神戸からノビシロハウスで暮らすために移り住んできた人がいる。生活環境も人間関係もすべてが変わる。それにもかかわらず、都心からやや離れたこの場所にやって来たのは「この暮らしのほうが楽しそうだ」と感じたからだろう。

不動産の常識からするとあり得ないことのように思えるが、ノビシロハウスは立地や相場ではなく、"暮らし"という価値で選ばれる住宅なのだ。

現在、入居待ちは100人以上。2027年には東京・東久留米で2号棟のオープンが予定されており、すでに問い合わせが相次いでいるそうだ。

なぜこのアパートはここまで人を惹きつけるのか。若者の家賃が半額になる「からくり」と、孤独死を防ぐ仕組みについて、後編でひもといていく。

鮎川さん。「ノビシロハウス」の前で(写真:筆者撮影)
《続きを読む→→→》後編:「終の住処を求めて」高齢者が全国から集まる 「家賃半額の若者が同居する」アパートのからくり

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