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資産も収入もあるのに「住む部屋がみつからない」 60代男性が直面した"どこも貸さない"という過酷な現実

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株式会社ノビシロ代表取締役の鮎川沙代さん
「ノビシロハウス」を立ち上げた株式会社ノビシロ代表取締役の鮎川沙代さん(写真:筆者撮影)
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「ふと気づいたんです。私は入居者の味方であるはずなのに、やっていることはオーナーさんの安心のためでしかないって。入居者は『部屋を貸してほしい』とは思っていても、『死んだらすぐ見つけてほしい』なんて思っていないんですよ」

高齢者が本当に居心地がいいと思える住宅とは……

では、高齢者が求める家とは、本当に居心地がいいと思える住宅とはなにか。その答えを求めて介護の専門家や医師を訪ね歩いた。そのなかで、重要な出会いを得る。生活に密着した介護支援をおこなう株式会社あおいけあ代表、加藤忠相さんとの出会いだ。

加藤さんは利用者の自立支援に力を入れ、革新的なアプローチで国内外から注目されている人物。鮎川さんは加藤さんのもとに通い、勉強会に参加して「高齢者がどう老いていくのか」「認知症になってからどう暮らせば幸せを感じるのか」を学んだ。

「高齢者をもっと知る必要がありました。不動産業界の常識だけでは解決できない問題がたくさんあった。加藤さんとの出会いがなければ、ノビシロハウスは生まれていなかったと思います」

約3年にわたって理解を深めた鮎川さんは、2019年、加藤さんら数人とともに「株式会社ノビシロ」を設立した。

学んだ知識を礎に、高齢者が安心して過ごせる住まいについて構想を重ねると、鮎川さんの脳裏に浮かぶのは「かつての日本では当たり前だった生活の風景」だった。子と親、祖父母が同じ屋根の下で暮らし、日常のなかで自然と支え合う。そうしたゆるやかな関係性のなかで暮らすことができれば、歳を重ねることへの不安は和らぐのではないか。

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【構想の実現に向けて銀行に融資を求めるが…】

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