今回、そんな人間の本質に進化心理学で迫り、左派と右派、女性と男性、集団主義と個人主義など、ヒトとその社会を「つながり」と「自主性」という2つの欲求の綱引きで説明するとともに、現代人の不幸の原因はこの2つの欲求のバランスの崩れにあると指摘する『誰かと一緒にいたいけど、1人になりたい:つながりと自主性の進化心理学』より、一部抜粋・編集のうえ、お届けする。
親しいほど忠誠心を求められる
女性は大人も子どもも、少数の緊密な友人がいる。男性は大人も子どもも、緩やかにつながった友人が大勢いる。
このような状態(ヒトに近い多くの霊長類の種で見られる性差にも、これは当てはまる)は、取るに足りないことのように思えるかもしれないが、広範に影響を及ぼしている。
何よりもまず、ネットワークが緊密であるほど、誰もが強い忠誠心を求められ、背信に厳しい。私たちは、親友は味方になってくれるものと思っているから、裏切られたら驚き、傷つく。
あなたの配偶者が、あなたの親友と浮気していることに気づいたときと、あなたがときどきテニスをする人と浮気していることに気づいたときとでは、気持ちにどのような違いが出るか、想像してほしい。
前者の場合には、あなたは配偶者に腹を立てるだけではなく、親友にもひどく裏切られたと感じるだろう。後者の場合には、おそらく新しいテニス仲間を探すだろうが、あなたの怒りは主に配偶者に向けられるのではないか?



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